平和への思い脈々と 終戦記念日

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 終戦記念日の15日、県内では戦没者の追悼式や反戦・平和を訴える集会が開かれた。参加者は66年前の夏に思いをはせ、戦没者を鎮魂し、恒久平和を願った。東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発の事故を受け、原子力に関する問題がクローズアップされた集会もあった。
 大分市の県護国神社では「みたままつり平和祭」。戦没者の遺族など約100人が参列し、県出身の戦没者4万4453柱に手を合わせて黙とうをささげた。
 県遺族会連合会の泥谷政男副会長(82)が「廃虚から立ち上がり、自由と平和の恩恵を享受している。身をていして祖国を守り礎となった英霊の精神が脈々と国民に受け継がれており、その志を忘れてはならない」と追悼の言葉を述べた。
 戦争で夫を亡くした臼杵市上塩田の伊藤年子さん(92)は毎年、6月の命日と8月15日には必ず護国神社への参拝を続けている。「戦争になれば、多くの命が失われる。人の命はあっという間。平和であってほしい」と話した。[2011/08/15付 大分合同新聞夕刊より]